MENU

MENUを閉じる

image

ブランド腕時計正規販売店最新情報検索

時計Search

時計サーチの使い方初めての方へ

コラム

SIHH2016見て歩き:モンブラン 文・菅原 茂

トゥールビヨンの未来を先取り

2016.04.27

 伝統的な機械式時計の複雑機構の一つに「トゥールビヨン」がある。ブレゲの創始者アブラアン-ルイ・ブレゲが1790年代後半に考案し1801年にパリで特許を取得した機構として有名だ。2世紀も前の機構が今なお健在なのだ。ではトゥールビヨンとは何か? ここでは一般に流布している説明、すなわち「時計にかかる重力によって生じる誤差を解消し、高精度を実現する複雑機構」とひとまずしておこう。トゥールビヨンはまた、機構一式が回転することにも特徴があり、文字盤を演出する重要なデザイン要素としても人気が高いのは御存じの通り。

 機械式が腕時計に復活した1990年代のスイスでは、トゥールビヨン搭載モデルが発表されるだけで、もう大騒ぎをしたものだが、今や歴史と伝統を誇る高級時計ブランドはいうまでもなく、さまざまなブランドにおいてトゥールビヨン搭載モデルは珍しくない。とりわけ2000年代以降の設計や製造にハイテクが導入され、トゥールビヨンでさえも、ある程度量産が可能になったのが一つの要因と考えられるが、逆に稀少で特別なものとして珍重されたトゥールビヨンの威光は薄れつつある。その特権的な地位を惜しむ声もあるが、筆者は必ずしもそうは思わない。かつてのようなトゥールビヨン神話が過去のものになろうとしているのだから。

Montblanc_Manufacture_LeLocle_1Balance_Wheel_Regulation_1 さて、前置きはこれぐらいにして、SIHHに戻るとしよう。トゥールビヨンの新しい動きとして大いに注目したのが、今年のモンブランだ。最近のモンブランは、自社工房もますます充実し、技術レベルも年々高まり、とりわけトゥールビヨンの開発で大きな成果を上げているから目が離せない。新作として発表された薄型の「モンブラン 4810 エグゾトゥールビヨン スリム」は、独自設計の自社ムーブメントを搭載して、価格的の点でも魅力的だ。機構における創意、高品質、従来よりかなり近づきやすい価格。これらがバランスよく揃ったこのトゥールビヨンに見て取れるのは、間違いなくこれからのトゥールビヨンの在り方であり、未来志向である。

114864_Front この「エグゾトゥールビヨン」には、モンブラン特許の構造にいくつか注目すべき特色がある。「エグゾ」とは「外側」を意味し、通常のトゥールビヨンの場合、機構一式を収めて回転するキャリッジ内にテンプが収められているが、このテンプを文字通りキャリッジの外に置くユニークな設計になっている。それは等時性の向上、つまり、わかりやすく言えば精度の向上に効果があり、しかもこの特殊構造のおかげで、テンプを止めることもできる。トゥールビヨンではふつう難しいとされる、通常の秒針停止機構のようなストップセコンド機能を実現し、秒単位で正確に時刻合わせを可能にしているのだ。つまり、機能向上にさらに一歩踏み込んだ革新的な設計と呼べる。

 トゥールビヨンは、繊細な複雑機構が回転する姿を鑑賞させるという演出もたしかに重要であるにせよ、本来の役割はあくまでも精度の制御にある。モンブランの「エグゾトゥールビヨン」は、そのせめぎ合いの中から、新たに進むべき方向を示しているように思える。今後の進展が大いに楽しみだ。

 

モンブラン カタログを見る>

BRAND
MONTBLANC
NAME
4810 エグゾトゥールビヨン スリム
Ref NO.
114864
PRICE
34,500?(税込)
DETAIL
価格は予価です。
18Kレッドゴールドケース、自動巻、ケースサイズ42㎜、5気圧防水。 全文表示

詳細を確認する

価格は為替などの影響により予告なしに価格変更する場合がございます。
また、商品状況は日々変化しております。最新商品状況は各店舗へお問い合わせください。

ページTOPへ