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コラム

SIHH2016見て歩き:ピアジェ 文・菅原 茂    

ピアジェが仕掛けたサプライズ

2016.06.02

 スイスの時計展示会を取材していて、注目する新作はまず機械式だ。毎年雑誌やメディアをにぎわす新作も、機械式が中心になるから、スイスで作られる時計のほとんどが機械式であるかのような印象を抱くだろう。しかし、現実は違っていて、生産量の点では今も圧倒的にクオーツが多いのだ。ではなぜ機械式に偏るのかといえば、紹介する立場の側からすれば、機械式のほうが、古くからの伝統や、革新的な設計、特別な複雑機構など、語るべき要素が豊富にあるからだと思う。

 さて、今年のSIHHの場合も、大半が機械式で占められている。ところが、ピアジェから予想外の新作が登場してちょっと驚いた。ピアジェは、もともとムーブメント・メーカーとして始まった背景があり、数々の機械式薄型ムーブメントが歴史を彩ってきた。最近も薄型の限界に挑戦し、世界記録を達成したモデルがいくつもある。しかし、なにゆえ今年の新作ではクオーツに焦点を当てたのか?

700P Mouvement_picture 2 class= この話題作は「ピアジェ エンンペラドール クッション 700P」という。ブランドによる説明では、一般的なクオーツとは違い、“ジェネレーター式自動巻き”という仕組みを採用する。動力は自動巻き機構で巻き上げたゼンマイ、その機械的エネルギーによってジェネレーターなるもので発電し、クオーツで調速するという、いわばハイブリッド方式なのである。日本のセイコーが開発したスプリングドライブを思わせるものがあり、プレス向け発表会でも、質問はその点に集中していたが、発想は似ていても機構の点では別物なのである。

 自動巻き発電クオーツという方式は、原理としては1970年代にスイスで考案されていたのだが、すぐに実用化されることはなかった。時代的にも伝統的な機械式から先進的なクオーツへの移行期にあり、やがてクオーツが全盛になると、こうした特殊技術が顧みられなくなったというのが実情だろう。実際に1960年代後半にスイスのクオーツ技術で先駆的な役割を演じたピアジェは、1976年に初の自社製クオーツ・ムーブメントを完成させてからは、メカ・クオーツ的なアプローチに手を染めなかった。

 この「ピアジェ エンンペラドール クッション 700P」は、その自社製クオーツ・ムーブメント40周年を記念するモデルとして発表されたもので、「なにゆえクオーツなのか?」の答えがそこにあった。今年のピアジェは、超薄型機械式ムーブメントと同じく、クオーツの分野でもまた、伝統と革新をテーマにしながら、温故知新を実践したのだと納得した。

 この新作には、もう一つ見どころがある。それは巧妙なデザインである。言われなければ、機械式の「ピアジェ エンンペラドール・クッション」と区別ができないほど似ていて、ハイブリッド方式を採用していることを特に強調するような演出が見られない。外観はあくまでも機械式の自動巻き時計なのだ。それもまた、ピアジェが仕掛けたサプライズなのだった。

 

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BRAND
PIAGET
NAME
ピアジェ エンンペラドール クッション 700P
Ref NO.
G0A41041
PRICE
¥10,322,640(税込)
DETAIL

価格は予定価格です。ジェネレーター式自動巻、18Kホワイトゴールドケース、アリゲーターストラップ、ケースサイズ46.5mm、3気圧防水 全文表示

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